寒暖差と山から吹き下ろす風が美味しいお米を育てます
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種蒔きと育苗

稲作り 田植えまでの作業

春の嵐が吹き荒れる毎年この4月初旬に猪除けの柵の修復と、水路の除草と溜まった泥や石の除去をしました。本格的に田んぼの作業をする前の点検を兼ねているのです。

今年は大雪が降ったこともあり、山崩れや猪が動き回ることによる崩れ落ちた石や泥で水路が塞がっていた箇所が多かったです。水源からの長い水路(2km)ですから、障害物を取り除いてやらないと田んぼに水が行きません。稲にとって命綱の水を確保するために共同作業をしました。

今年も豊富な水を供給できそうです。この地域は4月中旬以降に荒お越しをして水を引き、5月初旬ごろから代を掻き始め、中旬に田植えです。

と書けば、いかにもスムーズにいきそうに見えますが、他方、種まきをして苗を田植えまでに丁度いい大きさまで育てることも大事な作業です。田植えまでが大変なわけで、丁度肌寒い4月から5月に入ると急に暖かくなるので苗床の温度管理に気を使います。

苗が育ち過ぎては田植えに支障をきたします。根から苗の高さが12cmぐらいが田植えには丁度いいのです。伸び過ぎると田植え機に引っ掛かって上手く植えつけられなくなります。それに痩せの背高では病気にも弱くなります。

で、どうするか?苗を鍛えてやるのです。重い枕木やローラーを使って苗を踏みつけてやります。引きずって苗を強引に撫でてやるのです。

そうすると折れそうになった部分や、弱かった茎に栄養を送るようになり、そこが太く強くなるんです。その分だけ葉先に栄養が行かなくなるので伸びすぎないようになるのです。結果、太くて強い苗に成長するようになります。

要は苗に適度なストレスを与えて強くしてやることをします。そうすることで病気にも暑さにも耐えることのできる丈夫な稲に育つようになるのです。

苗に教えられますね。「ストレスを前向きに受けて努力すればつよくなれるよ」と。人間様の何と弱い事か。「不平を言わず頑張ればいい未来があるよ」と教えてくれている気がして、弱い私にはそれが大変な励みになっています。

今、荒代を搔いています。5月連休は仕事でしたし、休日も田んぼで、草刈りやくわ打ちでした。このストレスを懸命に体で受け止めているこの頃です。

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