1月も早終わろうとしていますが、この間の寒波は思いもよらぬほどの豪雪をもたらしました。道路はおろか、山などはかなりの積雪で、鳥取県の大山は2m60cmだったとか。
これだけの積雪があると生活に支障をきたし、身動きが取れなくなってしまいます。現に鳥取県ではトラックや乗用車が雪の中に閉じ込められて2日間ストップしたままでした。近年まれにみる豪雪でした。
冬には雪が降り積もるものですが、この降り積もる雪があるからこそ山も水を蓄えることが出来ます。やがて春になれば雪解け水が下流に流れ出ていきますが、深く地面の中にも吸い込まれていきます。山の木々も潤沢な水で大きくなっていくのです。
実はこの地下深くに浸み込んでいった水が、春になると少しずつ下流へ流れ出て、そしてそれは丁度田植えの頃、一番水を必要とする時に大いに役立っています。
雪がある程度降り積もらないと稲作りに支障をきたします。かといってこのたびのような豪雪はかえって災害をもたらすので始末が悪いのです。崖崩れ、それによる水路の遮断など、心配事が増え片付け作業もしなければならなくなります。逆に降らないと水不足になり稲作りができません。
何事もほどほどがいいのですが、天候だけはどうにもならないです。毎年気候に応じて臨機応変に対処していくしかありませんが、長年やっていると「今年はこうだな」とわかってくるんです。経験から知恵が生まれてきます。
美味しいお米は体力と知恵でつくるのです。今年はどんな気候になるのか誰にもわかりませんが、逆らわず順応しながら稲作りに頑張ります。天気との根競べが今年も始まります。