近年まれにみる超大型の台風18号は日本海を通って過ぎ去りました。途中、九州を抜けてお隣の韓国に上陸して再び日本に上陸するというコースをたどった18号は、各地に大きな爪痕を残して温帯低気圧に変わり、その後も大雨を降らせました。自然の怒りを感じさせるほどの猛烈な強風でした。
日本各地で水害をもたらし多大なダメージを与え、特にお隣の韓国では、その映像が凄まじく信じられないほどでした。川に家が流れている映像や、高潮に人が呑まれるシーンを見るにつけ人間の非力を痛感せずにはいられませんでした。私の家でも、子供達は臨時休校で一日中家に居たようですが、午後からの風が凄まじく、ガラス戸が壊れる程の揺れを感じたようです。
さて、まだ刈り取りが終わっていない田んぼは中山間地には多くありますが、どうなったのでしょうか。かなりの所で稲が倒れたようでした。倒れた稲をコンバインで刈り取るにはどうするかご存じでしょうか。一人はコンバインを運転し、もう一人が倒れた稲を起こして歩くのです。その起こした稲をコンバインに刈り取らせます。広い田んぼを稲を起こしながら練り歩くのは大変な重労働です。稲穂も泥がついてしまっては精米しても砂が噛みます。近所に「石抜き機能の付いた大型のコイン精米機」があるのですが石は取れません。というより取り切れないのです。
倒れると大変な思いをして刈り取った挙句に、炊飯しても石が噛んでいるので美味しく食べられないのです。倒れないように稲の茎を太く強く作ることが求められます。そのためには、昨年の刈り取り終了後からの田んぼの手入れが大切になってきます。稲の喜ぶ土壌をつくり、かつ雑草の少ない病害虫の寄ってこない工夫をしていくわけです。その積み重ねが3年続くあたりから土壌も落ち着いてきて思いに近い米作りが出来るのです。
そこで、私の田んぼはどうだったのでしょうか。台風の過ぎ去った後恐る恐る田んぼを覗くと・・・立っています!たっているではないですか!さすがに稲の頭の方は乱れていましたが、茎は折れることもなく真っ直ぐに立っていました。思わず「やった!」と叫んでいました。休日の朝から晩まで手入れした結果が出ていました。安心です。後は刈り取るだけです。
私の思いに応えてくれたようで感激です。今年の新米の味は忘れられない味になりそうです。