寒暖差と山から吹き下ろす風が美味しいお米を育てます
スポンサーリンク
水管理と中干し

稲作り 初期水管理

苗にとって田植え直後の活着する力は、元肥と豊富な水から得ています。田植えをしてからは、この活着期は深水でしっかりと栄養分を与えます。2週間くらいで活着しますのでそれからは浅水管理です。田植え時期にもよりますが、5月連休あたりだと朝晩ともに冷え込みがありますので1か月くらいは浅水(ヒタヒタ)管理をして昼の日光で泥が温まるようにします。田植え後に活着、分けつを促すうえで小さな苗にとって冷え込みは大敵です。昼に目いっぱい暖めておく必要があります。すると夜はその暖かさを維持しておくことが出来ます。

田植え時期がずれ込んで6月初旬ですと朝晩の気温も上昇し、夜の冷え込みは緩やかになって来ていますので、苗にとっては好都合です。かといって深水は禁物。中山間地域の山水は未だ冷たく、苗にとっては酷です。セオリーを守って田植えが遅い分挽回すべく浅水管理で苗の分けつを促していきます。

田植え後1か月すると分けつ本数が増え続け、17~18本になッたら水を止めて、中干しに入ります。田面に少しヒビが入る程度まで干したら再度水をいれます。この作業を「間断灌水」といいますが、こうすることによって田面を固めていって稲刈り時に重たいコンバインが入ってもはまる事無く稲刈りができるようにしていくわけです。

それだけをしていればいい訳ではなく、中期除草剤も振らないといけませんし、害虫除けの消毒もしますし、稲が実るための肥料をやる作業もあります。これらは全てその時の天候により左右されますので、長年の経験がものをいうわけです。見方を変えればそれだけ奥が深くやりがいもあり、面白みも十分あります。毎年米の出来具合が微妙に違うのでいい米が出来たときはうれしさもひとしおです。自然と対話しながら作るのが米作りです。

タイトルとURLをコピーしました