降雪がなかった影響
早いもので年が明けてから1か月が過ぎました。今年の正月は雪もほとんど降らず、気温もかなり高めで過ごしやすかったのはいいのですが、雨量が少ないので、山がどれくらい水分を蓄えているかが心配です。例年ですと、しっかり雪が降って山が雪解け水を蓄え、夏になっても枯れる心配が少ないのですが、今年はかなり心配です。
節分は晴れて気温も高め
2月4日の節分は好天で気温もかなり高めでした。「節分荒れ」は何処へ行ったのでしょうか。昔の人は暦を見てその一年を予想しました。旧正月から数えて十二支の「未」の日が早ければ干ばつになり、遅いほど水の被害を受ける水害の恐れが出てくると判断したようです。
今年は旧正月から数えて11日目の2月15日です。ということは水害を恐れなくてはならないことになります。去年は2月16日が旧正月で卯。未は20日で少雨の予想でしたが、地方によってはゲリラ豪雨となりました。8月に全く降雨がなく、その分9,10月に掛けて長雨になりました。今年は更に水害を恐れなくてはならないかもしれません。悪天候に負けない稲体を作っていくノウハウを確立していくことが課題です。
高度経済成長の時代「昭和」
ニュースでは、中国で旧正月を祝う「春節」の模様が報道され、多くの旅行客が日本にやってくるとのことです。中には1か月も休暇を取った人もいるとか。爆買いからグルメ志向に変わったらしく、ふぐ刺しが人気だそうです。中国もかなり豊かになったようです。
思い出す諺に「衣食足りて礼節を知る」。これはもともと中国の春秋時代、斉の国の桓公に仕えた管仲の言葉です。その頃の歴史を紐解けば、、斉の国は貿易を活発にして国を豊かにし、強兵をして外敵から身を守りました。そして人民の満足する政治を行ったのです。いまさらながらですが、昔の賢者に大いに学ぶことが必要ではないでしょうか。 今の日本はどうでしょうか。至る所で不平不満が蓄積しているような気がします。今年、新元号になり、新しい時代が始まろうとしています。私達国民を満足させてくれる政策を行ってほしいと願うのは私だけではないはずです。
EPAが始まる
今年からヨーロッパとEPA(経済連携協定)がスタートしました。まずはワインが格安で入荷しているようですが、おいおい他の食品も入荷してくるようです。
EPAは、貿易の自由化をはじめ、投資や知的財産権の保護や競争政策におけるルールを作り,様々な分野で幅広い経済関係の強化を目的とする協定です。
EPAが始まると私達農家にとって、そして国民にとってどのような影響があるのでしょうか。ただ輸入品が安く手に入るというだけではなく、外国の商品が相場を下げることもありうるし、その業界シェアを奪われる可能性もあります。特に農家にとって食品の輸入による影響はかなりあると思います。
また、その食品ですが、食の安全性が担保されないという恐ろしい状態で輸入し続ける可能性が十分にあるようです。一度検査を受け検査証明書が発行されると、おおむね一年間の有効期間内は複数回その証明書だけでスルーパスなのです。輸入する度に検査するわけではない事実がまかり通ることになります。全く持っていい加減な検査体制で、国民の口に入る食品が輸入されてくるのです。
食の安全を守る
この経済連携協定が既にスタートしてしまったからには、私達一人一人が注意して商品を購入する以外に、自分を始め子供達の健康を守る手立てはありません。遅かれ早かれTPPも始まるのですから、食の安全について大いに学んで賢く買い物をするようにしなければなりません。
日本人の食文化と欧米の食文化の歴史は違います。カツオと昆布のイノシン酸、グルタミン酸で育ってきた国民と、ホワイトペッパー等の香辛料で育ってきた国民とでは味覚もちがいますし、内臓器の強さも違います。その上、穀物が主食であったものを欧米化して肉食になったことで、一昔前には殆んど存在しなかった色々な成人病が増えてきたという事実もあります。
これからは人生100年の時代になろうとしています。健康で長寿を生き抜くためには、医食同源を心掛ける食生活が何よりも大切と思います。