寒暖差と山から吹き下ろす風が美味しいお米を育てます
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草刈りと除草

田植前の畦の草刈り

先人の知恵

秋に刈り取りが終わると、11月になってから最後の草刈りをし、これらを田んぼの中へ撒いて一冬を越します。そして春に荒お越しで土中にすき込んでいきます。昔から田んぼに枯草を入れるといいと言われていて、いろいろな良い効果が期待できることを先人は知っていました。しかしながら最近ではその労力が大変なので、畦で野焼きをしてしまう人がほとんどです。

枯草菌の効果

枯草菌は稲ワラなどの枯草に生息し、これをすき込んでおくと、土中の有機物が分解されて有害微生物が増殖しにくい環境となり、従って稲が病気にかかりにくくなりますし、また稲が肥料を吸収しやすくなり、稲の成長を助ける働きがあります。良い事づくめなのですが、焼いて処分した方が楽ですから、皆さん野焼きをされるわけです。また、野焼きをすることで畦際の越冬した害虫も駆除できるのでなおさらです。しかし、雑草のパワーを捨てて化学肥料に頼っているのが現状ではあります。なにせ年を取ってからのきつい労働は身体にこたえるのですから。

田植前の草刈り

春の陽気も手伝って気温も上がってくると雑草も勢いよく伸び始めます。田植前に畦の雑草を刈り取っておくと田植えがスムーズですし、田植え後に草刈りをするような事では、風で田んぼに草が入ってしまいます。刈った草は枯れるまでそのままですが、1週間もすれば枯れて重量もかなり軽くなるので、これを集めて外へ運び出し、近くに堆積させておきます。年に4回ほど刈り取り作業しますが、これらを一か所に集めておいて秋の刈り取り後に田んぼに撒くのです。この作業がかなりの重労働なのです。最近では農業用機械も便利なものが出来てきて、有難いのですが高価でなかなか手が出ません。

草刈り労働が一番大変

農家の皆さんが異口同音に言われるのは「草刈りが一番きつい」で揃っています。特に夏場の草刈りは一日で1キロ痩せる程きついです。全部汗になって吹き出ていくのですが、夜にビールで水分を補充する繰り返しです。健康にいいのか悪いのか、ビールの量次第ですが、足腰、内臓が強くなることは間違いありません。私自身も健康な老後の体力造りをするという認識で頑張っている部分もあります。病気にならないことが大事ですからね。

農業を見直してください

退職後に、農業で心を安らかに、身体を強くするという考えを持っていただけると、地方生活もありだなと思えるようになってきますよ。自然相手は、慣れるまでが大変ですが、私の様に兼業農家で多忙でもできていますので、専属でするのならかなり楽勝かなと思います。この私も大の農業嫌いでしたけど、やってみて初めてその面白みが分かってきた一人です。退職を機に心機一転と考えている方には、農業はお勧めです。時間に追われるのではなく、時間を組み立てていく側に回ると楽しく生活できます。

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