寒暖差と山から吹き下ろす風が美味しいお米を育てます
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田起こしと田植え

荒お越し

早めの荒お越し

今年は3月に入って例年になく暖かい日が続いたので、田んぼの水も乾き、早めの荒お越し作業が出来ました。田面が乾いて硬くなっていることが条件ですが、ある程度の硬さでやってしまいました。荒お越しはなるべく浅く起こす事が肝心なのですが、乾ききってない部分はどうしても深堀になります。これが、再び好天が続くと土埃が立つほど硬くなるので、この時2回目の荒お越しをします。いわゆる中お越しというやつです。

田植えまでの手順

普通、田植えまでの作業は、荒お越し→荒代→仕上げ代→田植えという工程です。トラクターで3回歩くのですが、これはよっぽど圃場が乾田に近く、平らになっているところでの作業工程であって、湿田で渇きが遅く、凹凸が目立つ圃場では通用しません。荒お越し1回で平らになっていない圃場に水を張り、荒代を掻けばトラクターにも無理がかかりますし、凹凸があっては平らにするのはかなり無理があります。平らになっていなければ田んぼに雑草が生えやすくなり、後工程で作業に負担がかかり、除草剤等も費用がかさみます。

中お越しの重要性

1回目の荒お越しを終えた後、田面が硬く乾くのを待って2回目の中お越しをしてやると、凹凸がかなり平らになります。この時、起こす深さは荒お越しより少し深い程度にして作業することで田面をならすことができます。こうしておいてから水を張り荒代を掻くと、トラクターに無理がかからず深く(18cm位)耕すことが出来、結果平らにすることが容易になります。最後の仕上げ代では浅めに掻いて、より均一に平らにすることができるのです。

秋の耕起の是非

話は前年の刈り取り後の耕起になりますが、耕起する人としない人とそれぞれです。耕起することで雑草の種を土壌上面に露出させることと、稲わら腐熟促進を兼ねています。しかし、去年は除草剤散布をして雑草を枯らし、稲わら腐熟促進剤を活用して稲わらを腐熟させていますので、あえて耕起しませんでした。その分春に早めの荒お越しを敢行して、時間をおいて中お越しをしたのでトラクター仕事が楽になりました。

トラクターのスピードと爪の回転数

トラクターを遅くして爪の回転数をあげてやると土の塊が小さくなります。これをスピードを速めて爪の回転をおそくしてやると土の塊は大まかになります。私はトラクターで計4回掻きますのでその分トラクターを早く、爪の回転を遅くして作業します。しかし、仕上げ代の時だけはトラクターのスピードを遅めにして深耕を10cmにしています。これでかなり平らになるのです。

何事も丁寧が大事

自然相手の田んぼ仕事は、何事も丁寧に、理にかなったようにすることが大事です。手を抜くことなく細かなところまで気を配って仕事をして行けば必ず答えてくれます。逆におうように仕事をしていたのでは、後手後手に回ることになり大自然からしっぺ返しを食らうことになります。辛酸をなめながら体得してくると、今度は面白味や楽しみがわかって来て止められなくなるほど充実感を味わえるようになってきました。今年もこの充実感を味わいながら美味しいお米作りに励もうと思っています。

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