寒暖差と山から吹き下ろす風が美味しいお米を育てます
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種蒔きと育苗

国産米作りがスタートします

今年からキヌムスメとコシヒカリを計画

今年も国産ブランド米作りが始まろうとしています。去年までは種籾のキヌムスメだけでしたが、3年後に外注していた圃場が返ってくることもあり(年齢的に無理になってきたという理由で)、刈り取り時期が一か月違うコシヒカリを作ることにしたのです。最近ではつや姫がブランド米として脚光を浴びるようになってきているのですが、つや姫は作る時、いろいろな制約があって作りづらいのでコシヒカリにしました。

コシヒカリとキヌムスメと違い

コシヒカリは言わずと知れた日本を代表するブランド米で、味において粘り、旨みとも一級品で絶大なる人気を誇っているお米です。一方キヌムスメコシヒカリの暑さに弱い所を補った新品種で粘り、旨みとも良くコシヒカリに負けないお米で、島根県のブランド米です。大きな違いとして、コシヒカリが倒れやすいのに対し、キヌムスメは倒れにくく作りやすいのが特徴で、作り手にとっては嬉しい品種なのです。でも味を追求していくとやはりコシヒカリの方が上で、なんといってもその粘りと甘みは他の品種の追随を許しません。

品種が違えば作り方も違う

この時期にはすでに農協の方から消毒済みの種籾が届いていて、お米専用の冷蔵庫で保管していますが、これをまず真水に漬けて発芽しやすいようにしてやることから始まります。ただ漬けるのではなく、水温と日数の関係があり、キヌムスメは積算温度が70~75の間、コシヒカリは100です。これを守らないと発芽しなかったりするので、水温計でチェックしながら漬け込み、引き上げるタイミングを計算しています。引き上げるタイミングを合わせて1日ほど水を切ってから育苗機に1~2日間入れて保温し、芽を出してやります。

室内の明かりを少し取り入れて芽を痛めない

育苗機から出していきなり強い日光に当てると芽がだめになるので、こうやって徐々に光りに慣らしていくのです。これが2日間。そしていよいよ路地のハウスに設置して苗を育てていきます。

ラブシート

ハウスに並べ終わったらラブシートという特殊なフィルムを掛けてやって苗の芽を守ります。日中はハウス内の気温が上昇擦るので、風を通してやり苗を守ります。夜は冷え込むのでハウスのビニールシートを下まで卸して外気が入らないようにしてやります。水は朝一の仕事で毎日の日課で、約一か月間かけて田植えが出来る大きさまで育ててやるのです。

今やっておく仕事

今は圃場の荒お越しの作業をしています。荒お越し、中お越し、水を引き入れて荒代、田植えの直前の仕上げ代とこれも1~1.5か月かけてやる作業で、勤めの休日を当ててやっていきます。

田植までの作業

種の漬け込みから田植えまでの約2か月間はこういう作業をしていくのですが、常に天気に恵まれて圃場が乾いてくれているのが条件となります。この荒お越しから仕上げ代までを丁寧にしないと田んぼの中に雑草が生えやすくなり、後で困るので丁寧にすることが大事になってきます。今日はビニールハウスを完成させたので、これからは荒お越しとなります。良い天気が続くことを願っています。

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