草はあっという間に育つ
圃場(田んぼ)の中の雑草はいろんな種類があって、コナギ、クログワイ、ヒエ、イヌホタルイなど多くの難防雑草がありますが、いずれも稲にとっては難敵です。稲に行く養分を横取りするのですから。稲を大きく育てようと肥料を追加しても、横取りされてはかないません。
生えにくくするには
この雑草を生えにくくするには常に灌水状態にしておけばだいぶ違うのでしょうが、それだと稲の根が成長して下へ下へと広がっていくことを止めてしまうので、倒伏防止にはなりません。間断灌水をして、徐々に田を固めていくことも必要(稲刈りまでに田を固めておく必要がある)なので、水を入れっぱなしにしておくのは好ましくありません。稲が一番水を必要としている時が、出穂期で、穂が出始めて身が入っていく時です。
水管理の良し悪しが実りに直結する
水を引いたり、出したりすることが大事なのですが、引けば雑草が大きく成長するのです。その時の対策の除草剤もありますが、高価なのです。米の値が下がっている今、余計な費用を削る努力をしないとなりません。ですから全て手抜きをやっています。また、それが無農薬に近づくことにも繋がっています。
田んぼの中の雑草を60kg抜く
手袋をはめて草を抜いて行きますが、一つの田んぼを終えるのに半日かかり、抜いた雑草の重量は約60kgぐらいです。泥がついているので多少重くなっていますが、腰をかがめて歩きながら抜いて行くのは重労働で、かなりの負担です。足腰を鍛えるにはもってこいです。余談ですが、歳をとるとまず弱ってくるのが足です。足腰を鍛えている田舎のおじいさんがいつまでも元気なのには、こういう理由があるわけです。
草抜きが終わったら畦の草刈りと消毒
2週間かけて草抜きを終えたら、後は畦の草刈り、そして病害虫除けの消毒です。風通しを良くして病気を防ぎ、虫が寄ってこない環境を作り、稲によって来る害虫を退治することが最後の仕事になります。これをクリアすると実りの秋が待っています。「実る程に首を垂れる稲穂かな」という景色がやってきます。
一番の重労働は草抜き
稲作りの作業の中で一番つらいのは私にとっては、やっぱり草抜きです。泥んこになり、大汗を掻き、熱中症と戦いながらする作業ですから、スポーツドリンクも半日で1.5Lは飲みます。ちなみに粉を買っておいて作るのですが、多少薄めに作るようにしています。規定量だと糖分の取り過ぎになると専門家から注意を受けています。体力造りをしながらの農作業はいい薬かもしれません。