寒暖差と山から吹き下ろす風が美味しいお米を育てます
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水管理と中干し

台風が通過して

台風5号

各地に被害をもたらした台風5号は、現在北陸地方を北東に移動中のようです。スピードが遅いのでその分被害もおおきくなります。大雨、強風で床下浸水やがけ崩れ、堤防の決壊など自然災害の恐ろしさを改めて実感しています。

水稲の被害

8月初め頃に出穂したばかりのコシヒカリは、背が高く倒れやすい品種なので既に倒れてしまった田んぼもあります。倒れてまうと穂に泥がついて、精米しても砂が噛んだりして値打ちが下がります。刈り取りは9月中旬頃でしょうから、それまで手で起こして立ててやる必要がありますが、一回倒れると元に戻るのは難しいです。稲は背が高いものの方が味は良いのです。しかし倒れやすい。コシヒカリではないのですが、品種改良で背丈を低くしたのがつや姫です。味もコシヒカリと同等以上の評価を得ています。強風や病気に負けない品種が絶えず研究されています。しかし、遺伝子組み換えなどはしていません。安全安心の日本のお米です。

水量の確保

コシヒカリは出穂したばかり、キヌムスメは出穂ま近、両方ともまだまだ水が必要です。ところが大雨が降ると山から土砂が混じって流れ出てくるため、大量の砂が溜まって水路をふさいてしまうことになります。水路も設備も自然相手の簡素な造りですから、その都度人力で除去してやる必要があります。30分スコップでかき出して貫通しました。

倒れないキヌムスメ

育苗の時に、重たい角材で苗を鍛えてあるので強く太い稲になっていて強風でも倒れません。隠れた努力が報われた時です。出穂ま近ですから、稲こうじ病の予防防除の薬剤を散布してやらないといけない時期ですが、晴れてくれないのでできないです。雨が降ったら、薬剤が葉の表面から流れ落ちてしまうからです。

自然との駆け引き

自然が相手の仕事は計算通りにはいきませんが、予想して施した努力が当たった時などは思わず小躍りして喜ぶほどうれしいですね。自然との駆け引きも醍醐味の一つになっています。駆け引き通りに行くと、天の神様が味方してくれているような気持ちになって感謝の念すら抱いてしまうほどです。

深水管理の大事な時期

今は出穂前で深水管理で水が必要な大事な時期です。この時期に水がないと実りが悪くなるし、味も落ちてしまいます。気を抜くことが出来ない時です。稲にしっかり水を吸わせて良質米を作る環境を整えてやることが私の仕事になります。加えて風通しをよくするための周囲の草刈りも大事な仕事なので、ゆっくりする時がありません。

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