寒暖差と山から吹き下ろす風が美味しいお米を育てます
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草刈りと除草

除草剤

除草剤を撒く時期

田植えが終わったら初期除草剤を撒いて雑草を抑えるのですが、その効力は約1か月がいいところです。初期除草剤が効いている間に連携して中期除草剤を撒きます。ですから中期除草剤は初期除草剤を撒いてから3週間目あたりに撒きます。一番いいのは草の芽を出させないことです。

除草剤の種類

除草剤といっても種類は色々です。その田んぼに生えてくる雑草の種類によって使い分けることが肝心です。ひえ、コナギ、クログワイなど雑草も色々なのです。私の管理する田んぼの内、2窪ほどノビエが多発するところがあって、そこにはハイカットを中期除草剤として振ります。灌水状態(満水)を維持して振るものや、浅水で雑草が顔を出している状態でふるものと2種類あります。いずれにしても代掻きを丁寧にして凹凸をなくし、高低がなく真っ平であれば非常に管理がしやすいのですが、この真っ平にするのがたいへんなのです。

規定量を守る

いい加減にしていると薬害がでたり、効かなかったりで後悔するようになるのです。これらの除草剤も年々進化していて稲には無害だけど、他の雑草には効く様に開発されています。それも単位面積当たりの薬剤の量もしっかり決まっていますので、ここらあたりが日本の農業のいい所です。それを皆キチンと守っています。そして使用禁止ななったものは流通しませんし、薬剤の有効期限もしっかり決められていて、より安全・安心です。

厳しい管理体制

実際、私は稲を作るための種用の稲を作っていて、県の厳重な管理の元、種まきから田植え、活着の具合、畦畔の管理状況、稲の成長具合に至るまで検査員がやって来て細かくチェックします。使用する薬剤も決まっていますし、単位面積当たりの使用量も決まっていて、収穫も県の依頼を受けた業者だけが刈り取っていく厳しさです。

雑草はしつこい

話が前後しますが、除草剤では取り切れない強い雑草があるのも事実で、それらは田んぼに入って手で抜き取ります。多い時には1つの田んぼで100kくらいの雑草を抜くことがあります。(泥もついていますのでそれくらいにはなります)雑草をほどんど生えなくするには数年かけて管理していくことが必要です。生えなくなっても今度は違う雑草が芽を出し始めることがあり、いたちごっこですが、それだけ水田の管理は大変です。

雑草が稲の肥料を横取りする

雑草は稲の肥料を横取りして稲の生長を阻害するから厄介なのです。特にコナギというしつこい雑草は稲への肥料を横取りする代表格です。コマメに見つけて抜いたり、除草剤で処理したりしなければなりません。田んぼの栄養を稲と雑草が取り合うんですね。困ったものです。今見ると無い様に見えますが、気を抜くといつの間にか大きく成長しているので、ほったらかしできません。休日には田靴を履いて田んぼの中を歩いてチェックするのが仕事です。日に日に大きく成長する稲を見ると、つらさよりも喜びの方が大きいのがせめてもの救いです。

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